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      <title>設計・シミュレーション</title>
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      <![CDATA[ 【デザインとシミュレーションを語る】88 : Simulation Governance診断結果を活用する ]]>
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      <pubDate>Wed, 31 Jan 2024 00:00:17 GMT</pubDate>
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      <![CDATA[ 今回はSimulation Governance診断の結果をどのように活用するかを議論します。本来Simulation Governance診断を開発した理由は、そもそもの現状を知ることなしに改善/改革はできないので、弱点を定量的に把握してみるということでした。診断ができたということは、その出発点に立てたということですから、その先のステップを、下図を参照しながら、説明していきましょう。
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      <![CDATA[ 
【第10章　Simulation Governance】88 : Simulation Governance診断結果を活用する



ダッソー・システムズの工藤です。一昨年（2022年）12月に、「87 : Simulation Governance診断結果を分析する」を書いて一段落した気分になってしまい、昨年（2023年）一年間は中断状態でした。失礼いたしました。すでにご承知の皆さんも多いかと存じますが、これまで掲載してきた本ブログの第10章Simulation Governanceの内容を大幅に加筆し、MONOist に寄稿する機会をいただき、「シミュレーションを制する極意 ～Simulation Governanceの集大成～」と題した寄稿記事を2023年8月から連載しています。本ブログといっしょに補完してお読みいただけるとありがたいです。2024年1月時点での最新が第6回となっており、12回を目標に5月まで寄稿される予定です。



連載「シミュレーションを制する極意 ～Simulation Governanceの集大成～」



初回配信の冒頭を引用します。



“連載「シミュレーションを制する極意 ～Simulation Governanceの集大成～」では、この10年本来の効果を発揮できないまま停滞し続けるCAE活用現場の本質的な改革を目指し、「Simulation Governance」のコンセプトや重要性について説く。連載第1回は、CAE活用レベルのデジタル化3段階の解説と、Simulation Governanceという用語の成り立ちを紹介する。”



さて、今回は診断結果をどのように活用するかを議論します。本来Simulation Governance診断を開発した理由は、そもそもの現状を知ることなしに改善/改革はできないので、弱点を定量的に把握してみるということでした。診断ができたということは、その出発点に立てたということですから、その先のステップを、下図を参照しながら、説明していきましょう。



© Keiji Kudo







(1) 診断＝現状分析＝＞意識と気づきと行動



診断を行うときは、その担当者だけが行うのではなくて（まずは試しでやるのはいいにしても）、組織として行うことをお勧めしますし、実際にそうしている参加企業が大多数です。それにより、Simulationへの新たな意識づけと気づきが生まれます。それこそが、出発点です。実際のところ、診断に参加された企業の方々は、自部門はもちろん他の部門にも声を掛けて、議論する場を持ったり、複数部門で診断を行ったりしています。議論をすることで、組織として課題を共有でき、モチベーションが湧き、行動にいたる機会が生まれます。しかも、漠然とした議論ではなく、定量的に明確に自社の弱点がわかるわけですから、アクションも明確になります。いただいたフィードバックの中には、“CAEビジネスのビジョンまでを数年後見据えて、ガバナンスの範疇で考えるようになった。”、あるいは、“社内のCAE技術力を客観的に評価し、その結果をベースに経営層の理解を得て、優先順位をつけて中長期テーマとして取り組んでいけるような組織と企業風土改革を行いたい。”というような、まさに期待していた通りかそれ以上のコメントをいただいている例もあります。



(2) 目標設定：あるべき像の議論



診断の結果、自社の相対的な弱みはわかるのですが、必ずしも弱みのポイントだけを強化すればいいということではありません。強みを持続的に強化すべきかもしれないし、弱みのなかでも優先度を決めて対策を立てる必要があるでしょう。その指針となるのは、まずは、ビジョンです。例えば10年後のビジョンに対して、あるいは5年後の中期経営計画目標に対して、どのようなあるべき像を設定するのかが決まらないと、打ち手が決まりません。打ち手が決まって初めて、このような診断の結果を参照しながら、優先度の高い施策が決まるのです。何度も出てくる、ゴールデンサークル理論のWHY~HOW~WHATの順番ですね。



例えば、開発期間が縮まらないどころか、遅れてしまうという現状があったとします。一方、10年後のビジョンの中に、多様化する世界の需要に対して脱炭素も考慮して迅速に対応するために、電動化商品開発の生産効率を2倍にするという目標が掲げられていたとします。それを実現するためのあるべき像は、手戻りを引き起こさない基本設計のしくみ構築であるとしましょう。そうすると、詳細設計やトラブル対応のためのCAEをいくら強化しても、本質は変わらないことがわかります。課題は最上流にあるからです。



逆の場合もあり得るかもしれません。成熟した製品であれば基本設計はあまり変わることなく、また、試作もコストが掛からず短期間で作れる製品だとしましょう。その代わり、様々な仕向け地や個別仕様に対応する必要があり、実験種類が膨大だとします。そうすると、重要な検証実験だけに絞り込むための、派生設計での3D-CAEのモデリング技術と標準化を強化すべき、というような方向になるでしょう。そうした長期ビジョンなり、中期経営計画で打ち出された目標を達成するために、シミュレーションはどのフェーズでどういう役割を果たすべきかを考えなくてはならないのです。



(3) 計画策定：Simulation Governance活動の10年計画



さて、概ね強化ポイントが絞り込まれたとすると、それを実行に移す計画が必要になります。先の例の前者の場合でいうと、“手戻りを引き起こさない基本設計のしくみ構築”するための技術ロードマップと実行するための計画を立てることになります。手戻りを引き起こさないとはどういうことかを徹底的に突き詰める必要があります。逆説的には、後工程でサプライズが起こらないようにするということですから、後工程での状況を事前に想定しておく、ということになります。ここにシミュレーションをフル活用する価値があります。モノを作って想定することはできないからです。どんな想定をするかは、商品の主性能を選択し、商品の仕様や使い方を表現するパラメータを選択し、その組み合わせで失敗する可能性のあるあらゆるパターンを調べ、あるいは満足するパターンをしらべるというデータサイエンス的なアプローチを想像することができるでしょう。そのためのシミュレーション技術は何か？本ブログを読まれてきた皆さんはすでにおわかりですね。おのずと、答えは出てくるのです。1D-CAEを使いこなす、想定設計を行う、多目的最適設計とトレードオフ検討を徹底して行うということに尽きるのです。



このロジックは単なる一例ではなく、非常に多くのおそらくはすべての企業の設計プロセスに有用な考え方です。製品もモデルも設計変数もシナリオ種類も数も性能種類もすべてが異なるわけですから、3Dモデル段階では共通性はほぼないと言えますが、最上流の基本設計段階では同じようなアプローチを取ることができるのです。上流になればなるほど、その製品の本質設計をしていることになるので、共通になっていくのです。そこがポイントとなります。



(4) 実践：設計変革プロジェクトと連携



体制・予算・スケジュール・マイルストーンを設定して、3年から５年かけてプロジェクトを実施することになります。昨今、目にしない日はないDX（Digital Transformation）を実施して、成果を出すということになるわけです。その際大事なのは、10年ビジョンに基づく、3~5年後のあるべき像をどのように描くかになります。このあるべき像を最初から持っているお客様は実際のところほとんどありません。もちろん、役職が上の立場になればなるほど、会社の将来を考えますから、立場に応じての将来像を持っておられる場合もありますが、少なくとも会社全体もしくは事業部として、明確なあるべき像を事前に持っていて、DXプロジェクトを進められることは少ないのです。ですので、関係者が納得したあるべき像を作成し、そこに至るための計画を考え、実際に実施にいたるまでは（いわゆる準備期間）トライアルを含め最低でも2年、通常は3年はかかります。そこからようやく3~5年のプロジェクトが遂行されます。



準備期間を含め、このような長いスパンでの活動になりますので、弊社ダッソー・システムズでは、これまで説明してきた（１）～（４）の流れを、Value Engagementプロセスと名付けて、お客様と歩む活動を提案しています。その最初のフェーズである、Value Assessmentは現状と課題を把握するためのヒアリングがメインになるわけですが、Simulation Governance診断はまさにValue Assessmentフェーズでの分析結果として活用できるということを申し述べておきます。



(5) 持続：組織的・時間的な持続のしくみ



さて問題は、いかにこうしたプロジェクトを持続させていくかです。10年ビジョンを作る意味はここにあります。具体的な目標をもってプロジェクト化できるのは、平均3年、長くて5年です。その先は組織が変わり、環境が変わり、技術が進歩していくわけですが、そうした変化のなかでもビジョンを変えることなく、継続プロジェクトに引き継がれないといけないわけです。私が見聞きしてきた長期ビジョンに基づく活動例を申し上げますと、キャタピラー社のVirtual Product Development (VPD)が有名です。実のところ、Simulationのことを、キャタピラー社内ではVPDと読んでおり、VPDという名前の部署や役割になっているのです（検索すると公開情報から得られます）。このことからも、Simulationが単なる技術ではなく、設計プロセスと一体化された総合的な取り組みとして理解されていることがわかります。そして、このVPDプロジェクトはなんと、2000年代初頭から始まっていたのです。これこそが、Simulation Governance的活動そのものと言っていいでしょう。







さて、Simulation Governanceを実践するお話がまとまったところで、第10章を終了いたします。同時に、本ブログも終章を迎えるときが来ました。Simulation Governanceが2015年来これまで書いてきたことのまとめの位置づけになっていたこともあり、10章で終えることはかねがね決めておりました。また、私事ではありますが、2024年1月末をもって退職させていただくことになりましたので、個人的にも切りのいいタイミングです。昨年のような長い中断期間もありながら、長らく続けてこられたのは、熱心に読んでいただいている読者の皆さんがおられるということを感じてきたからです。お会いして、本ブログを読んでいると言ってもらえることは、大きな喜びでした。長らくお付き合いいただいてきた読者の皆様に深く感謝申し上げます。




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      <![CDATA[ 3DEXPERIENCEプラットフォームによる3次元渦励起（VIV）シミュレーション ]]>
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      <link>https://blog--3ds--com.apsulis.fr/ja/brands/simulia/2022-simulating-3-dimensional-vortex-induced-vibration-viv-on-3dexperience-platform/</link>
      <guid>https://blog--3ds--com.apsulis.fr/ja/guid/241294</guid>
      <pubDate>Tue, 04 Jul 2023 13:43:13 GMT</pubDate>
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      <![CDATA[ 3DEXPERIENCEプラットフォームを用いてパイプライン周りの渦励起（VIV）といった連成シミュレーションを実行いただけます。流体シミュレーションはFMKロール、非線形構造シミュレーションはSYEロールでご実施いただけます。 
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      <![CDATA[ 
3DEXPERIENCEプラットフォームを用いてパイプライン周りの渦励起（VIV）といった連成シミュレーションを実行いただけます。流体シミュレーションはFMKロール、非線形構造シミュレーションはSYEロールでご実施いただけます。（英文はこちら）



渦励起（VIV）とは？



渦励起（VIV：Vortex-Induced-Vibration）はブラフボディ周りを流れる流体と構造の相互作用により生じる現象で、物体に対し流れが垂直となる場合に影響が最大化します。流体には粘性があるため物体表面周りの境界層から分離して渦を形成しやすくなり、結果として表面の圧力分布が変化します。渦は非対称に形成されるため、表面に交互の圧力分布が形成されて物体の運動を促進する傾向があります。渦放出の周波数が構造の共振周波数と一致する場合は大きな変形が生じる可能性があります。



図1. 円柱からの交互渦励起



渦励起はどこで発生するのか？



VIVは比較的低いレイノルズ数（低速）でも存在し、高速域において流体が空気の場合は空気弾性効果：フラッターと呼ぶ現象が生じる場合があります。この現象の代表例は1940年にタコマ・ナローズの吊り橋で発生し、峡谷を下る比較的低速の時速40マイルの横風により崩壊しました（https://en.wikipedia.org/wiki/Tacoma_Narrows_Bridge）。



VIVは断面が円形となる形状に対し理解が進んでいます。円形断面を持つ構造物は煙突、高圧電力ケーブル、テザー、管状支持体、パイプラインなど、工学分野で比較的よく見受けられます。VIVは2次元での検討が多いテーマですが、3次元で検討するとはるかに複雑な現象となり、これを実用的に検討する事を考えた場合、数値シミュレーションでの検討という選択肢が挙がります。2次元の円形断面を持つ構造物の物理的応答は広範囲にわたって研究されており、1878年にチェコの物理学者Vincenz Strouhalが渦放出の周波数を断面直径とバルク速度に関連付ける経験式（図2）を提唱しています。



図2. 渦放出の経験式



VIVの3次元数値シミュレーションでは速度、せん断粘度、圧力、乱流により支配される流体システムと、コンプライアンス、ひずみ、変位により支配される構造システムの2つの異なる物理システムをリンクさせる必要があります。さらに、これらのシステムを同じ時系列で解く必要があるため連成して解く必要があります。



流体–構造連成シミュレーション（FSI）設定



連成シミュレーションは3DEXPERIENCEプラットフォームでも実施可能です。VIVのシミュレーションは流体-構造連成（FSI）問題であり、固体と流体シミュレーションの別々のオブジェクトを構築して同時に解き、指定間隔でデータを交換します。流体側（https://www.3ds.com/ja/products-services/simulia/products/fluid-cfd-simulation/）はトラクションベクトルを構造モデルにエクスポートし変位と速度をインポートします。構造側（https://www.3ds.com/ja/products-services/simulia/products/structure-simulation/）は変位と速度をエクスポートしトラクションベクトルは流体ソルバーからインポートするため逆挙動が生じます。



3次元VIVシミュレーションでは主に3課題に対応する必要があります。例えば直径0.2mのパイプラインがありパイプに対し垂直方向に水が流れる場合を考えます。30mのパイプが接地され、流体と固体モデルを同一箇所に配置します（図3）。



図3. 吊り下げ式パイプラインの一般的な配置



流体–構造連成シミュレーションに用いる長い構造物のメッシング



VIVの影響を受けやすい構造物は1方向の寸法が他の2方向よりも非常に長いことが特徴です。一般的に構造シミュレーションのモデルとしては問題となりませんが、流体シミュレーションのモデルとしては問題となる場合があります。この例では2次元パイプ周辺の壁面境界層を表現するため細かい解像度を要しますが、3次元では要素数を減らすため粗い解像度にすることが望まれます。こうした理由からすべてのメッシュサイズを一様とするHex Dominant Mesherはこのアプリケーションには適しません。



押出しメッシュ機能はユーザーが3方向すべてのメッシュサイズをコントロール可能なため今回の対象に適しています。これを効果的に活用して現実的なメッシュ数に抑えるため一部領域においてアスペクト比1:100～200のメッシュを用意しました（図4）。



図4. パイプライン周辺の流体メッシュ分割



2次元サーフェスメッシュは三角要素と四角要素からなり、はじめにパイプの初期位置周辺に対して生成されます。このサーフェスメッシュは3次元のソリッドメッシュを生成するためのテンプレートとして使用され、2次元のサーフェスメッシュを押し出すことで3次元のソリッドメッシュができます。サーフェスメッシュは流体シミュレーション自体には利用されず、流体シミュレーションの結果に影響しない要素となります。この例では対称モデル機能を用いたハーフモデルとしたため流体領域の長さは実形状の半分の15メートルとなり、流体領域が100万メッシュに抑えられました（図5）。



図5. 流体領域のメッシュ



モーフィングメッシュ



水流の影響を受ける吊下げパイプラインでは振動発生が予測されます。流体メッシュは作成や削除ができないためパイプ挙動は作成済みのメッシュで表現する必要があります。ユーザー指定の基本ガイドラインに従い繰返し計算ごとにメッシュを自動でモーフィングします。内部においては流体ソルバーと完全に分離した挙動で、メッシュはパイプラインの移動に伴い変形し静的有限要素シミュレーションのように移動に応じ変形します。メッシュモーションダイアログボックスを用いユーザーが追加制御を行うことも可能で、例えばパイプが移動してメッシュが変形してもパイプ壁面の隣接メッシュ形状は極力変形をさせずに維持し、境界層周りのレイヤーメッシュを担保させることができます（図6）。メッシュの歪みが要因となり解が発散する場合もありモーフィングで対応可能なパイプ挙動の表現範囲には限界がありますが、この例では振動するパイプの動きが問題なく捉えられています。



図6. パイプ移動に伴うモーフィングメッシュ



構造と流体シミュレーションのカップリング



シミュレーションは構造と流体で異なるソルバーを用いており、それぞれの解は「ポート領域」で定義した共通のインターフェースを介し連成します。流体–構造連成問題で異なるソルバーを用いることで各物理システムにおいて最も効率的な技術の適用が可能です。共通インターフェースを介し正確に解のデータ交換をおこないます。



連成の度合は弱、中、強のどれに分類されるかを決定する多くのパラメータに依存します。弱連成、つまり片方向連成は陽解法の連成スキームを用いて解き、流体に与える構造の影響の方が構造に与える流体の影響よりも著しく大きい問題を解くのに適しています。このスキームでは安定性を維持するため十分に小さな時間ステップを選択する必要があります。互いの影響が強い問題に対し陽解法の連成スキームを用いた場合、解の不安定性や不正確さに問題が生じる可能性があります。



3DEXPERIENCEの連成手法は外挿法、アクセラレーター、フィルタリング技術、収束基準が追加され、陰解法反復連成のための最先端の連成シミュレーション機能を提供しています。特に準ニュートン法は安定性の観点から収束性を向上し強連成問題への対応を可能にし、特定の収束基準を達成するために必要な連成の反復回数を減らすことで計算コストを削減します。VIVパイプラインの例では陰解法を用い強連成シミュレーションを実施しています。ポート領域でデータ交換をするインターフェースを定義し、固体と流体モデルのポート領域は幾何学的に同位置とします（図7）。



図7. 流体と固体のポート領域設定



流体–構造連成シミュレーション設定



構造シミュレーションでパイプを解き、流体シミュレーションで水を解く



構造シミュレーション側は6面体要素（ソリッド）を用い陰解法で時間刻み0.01秒で解いています。



流体シミュレーション側は4面体要素（プリズム）と6面体要素(ヘキサ)を用い、流入境界における流入流速2m/s、流出境界における圧力を静水圧、対称面に対称境界、海底以外の壁面は摩擦無壁面、K-ε乱流モデル、時間刻み0.01秒で解いています。



連成シミュレーション設定



ガウス・ザイデル法を用いた陰解法でデータ交換は0.01秒毎、計算物理時間は12秒としました。



ランタイム診断



連成シミュレーション実行中はジョブの進捗状況や収束状況をご確認いただけます（図8）。流体と構造ソルバーでは変位データを交換しており、流体ソルバーが構造の変位データから速度データを外挿しこれを収束判定に使用しています。収束判定基準には2種類あり、相対残差と絶対残差を記録しながら収束判定チェックをおこなっています。収束の達成有無に関わらず各時間ステップ内では最低3回の繰返し計算を実施します。



図8. ログファイル例



流体–構造連成シミュレーション結果



連成シミュレーション結果は定性的かつ定量的な表現が可能です；前者はパイプの変位や水中の速度/渦度/圧力分布図で、後者はパイプの様々な位置における時間–変位グラフとなり、パイプ振動の振幅や周波数を測定することができます。



構造シミュレーションによりパイプの応力、ひずみ、変位の結果が得られ、完全性や疲労性能評価にご使用いただけます。



図9. パイプラインからの渦放出



図9は12秒後の非定常結果でパイプ変形と水中の速度分布を表現しており、渦形成とパイプからの渦放出をご確認いただけます。ここでは対称面付近の断面位置における分布を示しており、他の断面位置においても類似した分布が確認されます。



ストローハル数を0.2とした場合のパイプからの渦放出の周波数は次式で算出します： 0.2 * v/d =0.2 * 2.0/0.2 = 2Hz



パイプライン自体が振動すると最大変位点またはその近傍で渦が流されるため後流の振幅が大きくなり、結果として圧力抵抗が横力とともに増加し振動数が減少します。



図10. 対称面におけるパイプラインのクロスフローとインライン変位



図10のグラフは対称面の位置におけるパイプのクロスフロー(ピンク曲線)とインライン(ブルー曲線)の変位振幅を示しています。実機の検査では振動周波数が約1.5Hzとなり、パイプ振動の影響で周波数が低下するという予測に一致しました。振動が定常状態に達したときにパイプのピークからピークまでの変位は約500mmとなり、パイプ直径に換算して2.5Dと表すことができます。



図11. 最大変位時のパイプラインのフォンミーゼス応力



図11はt=11.9 秒におけるパイプのフォンミーゼス応力分布です（実際に解いているのはハーフモデルとなるため対称面でミラーリングし結果を表示しています）。パイプ内の応力またはひずみは必要に応じて疲労性能評価のため振動数と共に使用いただけます。



まとめ



3DEXPERIENCEプラットフォームを用いてパイプラインの渦励起といった複雑な連成シミュレーションが実行できます。流体ソルバーによる流体シミュレーションはFMKロール、構造ソルバーによる非線形構造動的シミュレーションはSYEロールで実施いただけます。



流体と構造間の相互作用を解く事ができ、効率的に収束解を得るための連成アルゴリズムを提供しています。この手法を活用し流体と構造における互いの影響が大きな動脈内の血流、蠕動ポンプ、プラスチック容器といった課題にご活用いただけます。



3DEXPERIENCEプラットフォームによるVIVシミュレーションのオンデマンドセミナーを視聴いただけます。



SIMULIA&nbsp;は&nbsp;Abaqus,&nbsp;Isight、&nbsp;fe-safe、&nbsp;Tosca、&nbsp;SIMPACK、&nbsp;CST Studio Suite、&nbsp;XFlow、&nbsp;PowerFLOW などのシミュレーションプロダクトを提供しています。SIMULIA Community&nbsp;ではソフトウェアの最新情報をご確認いただけます。
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      <![CDATA[ 熱流体シミュレーションで革新的な製品開発を加速させよう ]]>
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      <pubDate>Mon, 26 Jun 2023 13:43:14 GMT</pubDate>
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      <![CDATA[ 熱流体システム設計ではデザイナーやエンジニアが3Dモデルを作成し、それをCAE専任者に渡してCFD (Computational Fluid Dynamics) 解析とシミュレーションを行うのが一般的な流れです。この作業に数ヶ月を要し、その後更に物理的なテストを実施することもあります。Fluid Dynamics Engineerは革新的な設計コンセプトを探求しつつ設計改善のため日常的に熱流体の計算を行うエンジニアを対象としています。
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      <![CDATA[ 
この記事はBehnam Dastvarehによるものです。Behnamは2020年7月にENA2に入社した流体エンジニアです。カルガリー大学で博士号を取得しアルバータ大学で博士研究員を務めた後にチームに参加しました。研究内容は流体のコーディング、シミュレーション、解析に加え、様々なシステムにおける熱や物質の輸送問題でした。ニュートン / 非ニュートン流、多孔質媒体、粒子、流れの不安定性などを研究しています。この分野の査読付きジャーナルにいくつか論文を掲載し、科学界からいくつもの賞を受賞しています。豊富な経験と顧客主導型ソリューションへのコミットメントを持つBehnamはENA2の機械工学チームにとって貴重な存在です。



3DEXPERIENCE®ポートフォリオの一部であるFluid Dynamics Engineer ロールは、デザイナーやエンジニアの設計プロセスの指針となる熱流体シミュレーションを実施するロールです。設計サイクルの早い段階で最適な流れ場、効率的な熱管理、最小限の圧力損失、その他の性能基準の評価が可能です。内部 / 外部流の熱流体シミュレーションを実施し製品設計をしながら改善するための実用的な情報を得ることができます。



イノベーションをもたらす



熱流体システム設計ではデザイナーやエンジニアが3Dモデルを作成し、それをCAE専任者に渡してCFD (Computational Fluid Dynamics) 解析とシミュレーションを行うのが一般的な流れです。この作業に数ヶ月を要し、その後更に物理的なテストを実施することもあります。Fluid Dynamics Engineerは革新的な設計コンセプトを探求しつつ設計改善のため日常的に熱流体の計算を行うエンジニアを対象としています。



このソリューションは業界標準のRANSベースの有限体積法によるCFD技術を用いており、説明付きの設定パネルでユーザーをガイドします。これにより、ユーザーは何百もの設計を素早く検討すると同時に製品性能の向上が可能です。デザイナー、エンジニア、シミュレーション初心者においてもシミュレーション主導の設計革新を可能にします。



Fluid Dynamics Engineerは3DEXPERIENCEプラットフォーム上にあるため、シミュレーション技術がCADやPLMと関連付き、エンドツーエンド製品開発に適した統合コラボレーション環境で利用いただけます。更にクラウド上の高性能な計算リソースを用いてローカルのハードウェアリソースに依存しない、高速で強力なパフォーマンスを実現します。



上図はスマートスピーカ内部における熱流体シミュレーション結果で、固体のみを表示し温度分布を色で示しています。中央が局所的に熱くなっている事が確認できます。ここでは表示していませんが、スピーカ内部を流れる空気や、流体-固体間の伝熱もシミュレーションで同時に解いています。



クラウドの計算リソース



クラウドの計算リソースで必要なときにいつでも必要な分を用いて様々な規模や複雑なシミュレーションを実行いただけます。



1時間以内でインストールからの利用開始が可能で、ローカルのハードウェアやソフトウェアの性能に依存せず利用いただけます。ローカルマシンのみの環境よりも大規模で複雑な問題への迅速な対応が可能で、必要に応じていつでもクラウドクレジットを追加購入し、利用可能な計算リソースを増やすことができます。



3DEXPERIENCEプラットフォームはCFDシミュレーションがCADやPLMのデータと連携しているため、設計変更への対応をシミュレーションで簡単に更新でき、結果をすぐに3D設計にフィードバックします。クラウドベースの製品開発には以下のメリットがあります：



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上図はビル風・風環境の流体シミュレーション結果です。基本設計段階でビル周辺の風環境を予測し配棟計画の検討などに活用いただけます。建物周辺において寒色は風速が弱く、暖色は風速が強く風が通りやすい箇所です。周辺住民・自治体などに説明の必要が生じた際に、ビジュアルとしてのシミュレーション結果は伝わりやすく、説得力があります



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Fluid Dynamics Engineerは様々なタイプの流体シミュレーションに対応し、革新的な新製品をより早く市場に投入されたい中小企業や大企業にお勧めです。



3DEXPERIENCEの流体シミュレーションはSIMULIAの技術を活用し流体の問題をより迅速に確信を持って解決します。クラウドの高性能な計算リソースで大規模なシミュレーションや複雑なシミュレーションを高速化し、ローカルマシンで日々の作業を継続いただけます。最後に、3DEXPERIENCEプラットフォームにより同僚とシミュレーション結果の共有や、レビュー、比較がより簡単になります。



SIMULIA&nbsp;は&nbsp;Abaqus,&nbsp;Isight、&nbsp;fe-safe、&nbsp;Tosca、&nbsp;SIMPACK、&nbsp;CST Studio Suite、&nbsp;XFlow、&nbsp;PowerFLOW などのシミュレーションプロダクトを提供しています。SIMULIA Community&nbsp;ではソフトウェアの最新情報をご確認いただけます。
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      <![CDATA[ 一緒に学ぼう：Fluid Dynamics Engineer (FMK) ロール ]]>
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      <link>https://blog--3ds--com.apsulis.fr/ja/brands/simulia/2022-lets-learn-together-fluid-dynamics-engineer-role/</link>
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      <pubDate>Wed, 14 Jun 2023 13:43:16 GMT</pubDate>
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      <![CDATA[ この記事は3DEXPERIENCEプラットフォーム上のシミュレーションと、3DEXPERIENCEプラットフォーム上にあるロール紹介のシリーズのひとつです。今回はFluid Dynamics Engineerロールに焦点を当て、普段から熱流体シミュレーションを行うエンジニアの方に、設計変更をして革新的な設計コンセプトを探求いただくのにお役立ていただければ幸いです。
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      <![CDATA[ 
この記事は3DEXPERIENCEプラットフォーム上のシミュレーションと、3DEXPERIENCEプラットフォーム上にあるロール紹介のシリーズのひとつです。今回はFluid Dynamics Engineerロールに焦点を当て、普段から熱流体シミュレーションを行うエンジニアの方に、設計変更をして革新的な設計コンセプトを探求いただくのにお役立ていただければ幸いです。（英文はこちら）



概要



Fluid Dynamics Engineer (FMK)は設計者や設計エンジニアが熱流体性能を検証するため内部/外部流や熱伝達問題などを解く際に使用いただけます。CADと連携したCFDアプローチにより、Fluid Dynamics Engineerは最適な流量分布、効率的な熱管理、最小限の圧力損失などに基づき製品の性能改善をしながら100以上の設計案を迅速に検討することが可能です。流体業界で最も一般的な手法となる有限体積法ベースの数値流体力学 (CFD) 技術を活用し、設計者が3DEXPERIENCEプラットフォームの統合コラボレーション環境上でエンドツーエンドの製品設計を効率的に実行できるようCAD+CFD+PLMが統合し、説明付き設定パネルが付いています。



上図は吹出口方向や風量・温度調整をし、車室内を快適に保つカーエアコンのシミュレーション結果です。流線で風の流れ方を、色で風速や温度といった物理量を表現することが出来ます。環境への配慮からエネルギー効率向上や小型軽量化に取組みながら快適性と環境性能の両立も課題となっています。



Fluid Dynamics Engineerはシミュレーションデータサイエンス技術を活用してすべてのシミュレーション、モデル、結果データが紐づき、追跡、更新、再利用、分析ができ、関係するユーザが簡単に利用できます。



Fluid Dynamics Engineer (FMK) には最大8コアで1つのシミュレーションジョブを繰返し実行できる埋込み型ライセンスが付いています。関連するロールでの利用に限定し、ロールが付与されているユーザあるいはコンカレントライセンスモデルに基づきご利用いただけます。



以下のロールと併せてご利用いただけます：




Simulation Foundation (SEI) は、シミュレーション手法が備わったコーポレートライブラリにアクセスする全てのユーザにアプリケーションとサービスを提供し、全てのシミュレーションを共通の利用箇所から見つけてモニターする事ができます。詳細はSimulation FoundationまたはMultidisciplinary Optimization Engineer BFSのドキュメントをご確認ください。




Multidisciplinary Optimization Engineer (MDO) は3DEXPERIENCEプラットフォーム上のロールで、 Fluid Dynamics Engineerがアプリケーションをシームレスに切替え利用できます：ワークフロープロセスにおいて適切なツールを適切なタイミングで適用することができるため、設計とシミュレーションのプロセスにおいてより高い柔軟性とコラボレーションが可能になり、形状変更を自動更新し、同じプラットフォーム上で解析者がすぐに最新の結果を得ることができます。



Fluid Dynamics Engineer (FMK) とMultidisciplinary Optimization Engineer (MDO)を組合せて活用する事で、再利用・展開可能なシミュレーションプロセスを作成し、シミュレーションを製品開発工程の一部として組込むことを可能にします。



Fluid Dynamics Engineerには、CFDのワークフロープロセスを把握するための2つの主要アプリケーションがあります： Fluid Model CreationとFluid Scenario Creationです。




Fluid Model Creationは流体領域を自動抽出して境界層を正確に捉えた流体解析用のメッシュを簡単に作成でき、マニュアル作業工数を低減します。



Fluid Scenario Creationでは物理/境界条件といった解析条件を定義します。




搭載機能




オートメッシャー



定常/非定常



層流/乱流



圧縮/非圧縮



亜音速、遷音速、超音速流れ



ニュートン/非ニュートン流



多成分流体



自由表面 (VOF)



共役熱伝達 (CHT)



輻射 (S2S、日射)



人体熱快適性モデル



ジュール熱、液膜モデル (デミスト、デフロスト)



ファンモデル



多孔質媒体 (ポーラスメディア)



マルチフレーム (MRF)




ベネフィット




CAE専任者のようなシミュレーション知識や経験が無い方、設計CAEにも対応



項目毎に説明書きが付いた設定パネルで不慣れな方でもCFD解析設定



流れ場を最適化し圧力損失と乱流渦を低減した設計改善



複雑なCFD解析のワークフローを軽減する工夫された設定





壁面近傍における境界層や乱流流れの正確な結果を予測





定常/非定常解析の計算時間短縮






ハイライト




シミュレーションと設計を同時に行うCADとCFDが連携したエンドツーエンドのワークフロー



ユーザをアシストするパネルで解析設定の複雑さを軽減



自動選択の乱流モデルを適用し定常/非定常の熱流体解析を実施(手動選択も可)



順番に何をすれば良いかをガイドする説明付きパネルを含む、直感的で使いやすいインターフェース



初期段階の設計検討をより速く実行するのに有効なトレードオフ性能



結果の可視化と自動レポート作成



埋込みライセンスを活用した8コアでの解析実行の他、3DEXPERIENCEクラウドの計算リソースを活用した解析実行



KPIや製品要件の検証、トレードオフ実行にシミュレーションを活用



シミュレーションの種類に応じてあらかじめ定義されたルールを選択してシミュレーション効率、ロバスト性、精度を向上



業界標準のRANS (レイノルズ平均ナビエ・ストークス方程式) ベースの有限体積ソルバーによる定常/非定常シミュレーション



自動ヘキサメッシャーによる高度なボディフィットメッシング機能により複雑形状における流れを正確に再現



モデル設定からポスト処理までをシームレスに作業する設定パネル



収束誤差を予測する特許取得済みの判定技術で無駄な繰返し計算を低減し、早い収束を実現



マルチフィジックス対応：流体構造連成 (FSI) や共役熱伝達 (CHT) により複数ドメインを含む複雑な流体シミュレーションのモデリング



プリポスト、ソルバー実行の統合環境



解析モデル設定機能を活用した統合環境内での形状編集



DOEによる再利用可能なシミュレーションプロセスを設定し、包括的な結果分析機能で複数デザインを初期段階で検討




What’s New



Fluid Dynamics Engineerロールは次数低減モデルを使用し電子機器の冷却、小型ヒートシンク、プリント基板などの電子機器冷却部品の影響をモデル化できるようになり、ターンアラウンドタイムの短縮をはかる事ができます (22x GA)。



Plastic Injection Engineerの紹介もお見逃しなく！



SIMULIA&nbsp;は&nbsp;Abaqus,&nbsp;Isight、&nbsp;fe-safe、&nbsp;Tosca、&nbsp;SIMPACK、&nbsp;CST Studio Suite、&nbsp;XFlow、&nbsp;PowerFLOW などのシミュレーションプロダクトを提供しています。SIMULIA Community&nbsp;ではソフトウェアの最新情報をご確認いただけます。
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      <title>
      <![CDATA[ 電子機器部品のより良いバッテリー開発のために 【COMPASSマガジン】 ]]>
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      <link>https://blog--3ds--com.apsulis.fr/ja/industries/high-tech/compass-magazine-2022-innovating-better-batteries-for-electronic-devices/</link>
      <guid>https://blog--3ds--com.apsulis.fr/ja/guid/241181</guid>
      <pubDate>Tue, 28 Feb 2023 14:43:30 GMT</pubDate>
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      <![CDATA[ バッテリーの寿命、耐久性や安全性を向上させるためにシミュレーションがどのように役立つかをご紹介します。 
 ]]>
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      <![CDATA[ 
バッテリーの寿命、耐久性や安全性を向上させるためにシミュレーションがどのように役立つかをご紹介します。



シミュレーションがバッテリーの寿命、耐久性、安全性の向上に貢献する理由



スマートフォンやノートパソコン、スマートホーム機器、ウェアラブル製品など、二次電池は電子機器やシステムのいたるところで使用されています。



バッテリーの性能は、電子機器市場において重要な差別化要因の一つとなっています。お客様は長時間駆動可能な携帯電話やパソコンを求める一方で、機器の小型化・軽量化も求めています。このように相反する要求を満たすために、バッテリーの技術者は、バッテリー容量と性能を最大化するための最良なトレードオフを見出す必要があります。



電気自動車やスマートグリッドの台頭は、原材料の需要がかつてないほど高まっていることを意味します。またコバルトのような一部の原材料の供給は、サプライチェーンの柔軟性と持続可能性に関して慎重に分析・管理する必要があります。



電子機器は連続的に消耗されることや、不適切に扱われることがあります。例えば携帯電話は、落下したり、揺すったり、曲がったり、浸水したり、高温・低温環境で使用されたりすることがありますが、こういった取扱いによりバッテリーの寿命と安全性にダメージを与える可能性があります。リチウムイオンバッテリーのパックには、不安定な化学物質に高密度のエネルギーを詰め込んでいます。慎重に製造・管理しない場合、発火や爆発を起こす可能性があります。



本記事では、シミュレーションが電子機器用バッテリーの設計にどのように役立っているかを紹介します。



より良いバッテリーを目指して



リチウムイオンバッテリーが初めて実用化されたのは1991年であり、現時点で30年以上前の技術となりますが、産業としてはまだ成熟しているとは言えません。今後リチウムイオンバッテリーを進化させるには、セル設計の刷新や新しい電解質などの革新的な技術による大幅な性能向上か、全く新しいタイプの化学電池の実用化が必要です。



バッテリー開発における主な課題には、以下のようなものがあります。




より制御しやすく、より安定した新しい電解質を開発すること。ここには固体電池も含まれます



バッテリーの正極材料として広く使われているコバルトは、その多くがコンゴ民主共和国で採掘されていますが、紛争鉱物に対する規制はますます厳しくなっており、これを別の原材料で代替することに関心が高まっています



モバイル機器では急速充電が標準になりつつありますが、バッテリーにダメージを与えて寿命を縮めてしまう可能性があるため、性能と寿命を維持しつつ、急速充電が可能なバッテリーが求められています



消費者の意識、電子廃棄物の規制、原材料の希少性から、スラリーの混合方法やスクラップのリサイクルなど、生産プロセスの最適化の必要性が高まっています



固体電解質界面（SEI）は電池の初回充電時に形成されますが、その後の電池の性能に影響を及ぼし続けます。初回の充電サイクルを最適化することでSEIを改善することが求められています



電池メーカーは需要に応えるために大規模なスケールアップが必要であり、有望な技術を実証・商業化することが必要です。生産の安定性と歩留まりに関する疑問点を解決する必要があります




新しいバッテリー技術の開発サイクルはコンセプトから製品化まで 10 年かかることもありますが、より優れたバッテリーに対するあらゆる産業分野からの要求が高まっているため、市場投入までの時間を短縮することが強く求められています。シミュレーションは、実験や試作品を作らずに新しいアイデアを仮想的にテストして最適化することができるため、バッテリー開発を大幅に加速させられる可能性を秘めています。



バッテリーシミュレーション



バッテリーの挙動には複数の物理領域が絡んでいます。例えば、電解質を理解するための材料科学と電気化学、電極と化学反応、電解質の流れを理解するための流体力学、電流と電圧を理解するための電磁気学、加熱と冷却のための伝熱工学、強度と完全性のための構造力学、そして制御システムを開発するための制御工学があります。







当社の「ハイ・パフォーマンス・バッテリー」ソリューションにより、企業は効率の良い電池材料設計に基づいたセルやパックの性能設計を行い、デバイスの性能を向上させることができます。



一般的なバッテリーの場合、以下のようなワークフローとなります。




バッテリーセルの構成材料の電気化学的特性を評価します。ダッソー・システムズ製品ではBIOVIA Materials Studioで解析が可能で、イオン拡散やOCPなどの基本的な電気化学情報を得ることができます



バッテリーセル内部のコア構造の3Dモデルを作成します。ミクロ構造のスキャン画像があれば、ミクロ構造の詳細もモデルに含めることが可能です



バッテリーセルの挙動を確認します。電極の液相と固相の挙動を電気化学的に予測する「ニューマンモデル」により、リチウムイオンバッテリー内部の現象を理解します。3次元モデルを使うことでバッテリーの挙動をより正確に理解し、任意の時点における濃度や温度の分布を予測します



内部ショート、熱暴走、高荷重負荷などの安全性評価に関するシナリオや、製造上の制約や経年劣化の影響を調査します



セルをバッテリーモジュールやパックに詰め込んだ状態を考えます。Swellingによる膨張収縮を予測したり、電池の安全性を調査したりします



落下、曲げ、浸水、振動、過熱などの安全性・耐久性に関する性能を、物理的なプロトタイプを必要とせずに評価できます。また、あらかじめ用意されたテンプレートを活用することでシミュレーションの大衆化を図り、解析専任者でなくても解析による性能評価を実施することが可能になります



こういったシミュレーションに関する性能評価を設計プロセスに組み込むことで、バッテリーモジュールの設計を最適化し、軽量化と冷却性を向上させることができます



シミュレーションに関するデータをCATIA Dymolaと共有することで、制御システムなどの全体のシステムシミュレーションを実行できます




強度・剛性、耐久性 – 3点曲げ荷重シミュレーション



多くの場合、このワークフローは多部門にまたがり、協力会社にまで及びます。電池に作用する力と温度はその周囲の部品によって決定されるため、バッテリーセルメーカーと電子機器メーカーの両方が協力して、バッテリーの品質を確保する役割を担うことになります。



シミュレーションを統合することで競争力を高める



電子機器分野の高まる需要に対応するため、バッテリー技術を理解し、設計を最適化する競争が行われています。シミュレーションはバッテリーの設計に携わるエンジニアに競争力を与えることができます。例えば、SIMULIA の 3D ニューマンモデルでは、他のツールではモデル化できない特性を評価することができます。



バッテリーの設計を最適化し、重量、エネルギー密度、熱性能などのKPI間の最良なトレードオフを見出すことができます。また、幅広いシナリオで安全性を評価し、試作品を作る前から膨張や劣化の影響を確認することができます。シミュレーションによってリスクを低減し、コストと市場投入までの時間を大幅に削減することができます。



エンジニアは、3DEXPERIENCEプラットフォーム上でバッテリーの設計と性能評価を協調して作業することができます。モデリングとシミュレーションの緊密な統合、および性能評価項目のテンプレートにより、シミュレーションの大衆化が進み、専門家でなくても共同作業や日常業務で使用できるようになりました。



3DEXPERIENCEプラットフォームは、BIOVIA、SIMULIA、CATIAの各ソリューションを共通の環境に統合し、設計や解析を協調して実施可能にするものです。一つのモデルで実際のバッテリーを再現し、同じソースデータを使用するバーチャルツイン・アプローチにより、マルチフィジックスな調査および研究を同じモデルで行うことができます。ダッソー・システムズの幅広い製品群は、バッテリー性能の様々な側面を理解し、最適な設計を開発するために必要なエンドツーエンド・ツールを提供します。











本記事はダッソー・システムズのCompass magazineからの抄訳です。オリジナル記事（英文）はこちら











ダッソー・システムズは、2023年3月15日（水）～17日（金）まで東京ビッグサイトで開催される二次電池展に出展します。二次電池の研究開発、製造に必要なあらゆる技術、部品・材料、装置が出展し、世界中から人と情報の『リアル』が集まる展示会です。ぜひ、お立ち寄りください。
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      <![CDATA[ 【デザインとシミュレーションを語る】87 : Simulation Governance診断結果を分析する ]]>
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      <link>https://blog--3ds--com.apsulis.fr/ja/topics/design-simulation/talk-about-design-and-simulation-87/</link>
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      <pubDate>Thu, 22 Dec 2022 14:43:36 GMT</pubDate>
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      <![CDATA[ 【第10章　Simulation Governance】87 : Simulation Governance診断結果を分析する   ダッソー・システムズの工藤です。本コラムでは、84号から連続してSimulation
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      <![CDATA[ 
【第10章　Simulation Governance】87 : Simulation Governance診断結果を分析する



ダッソー・システムズの工藤です。本コラムでは、84号から連続してSimulation Governanceを取り上げてきました。今回は、いよいよ最新の診断集計結果を分析し、レポートします。それに先立って、そもそも筆者がSimulation Governance診断の実施を決めるに至った経緯を簡単に説明いたします。



ダッソー・システムズでは2021年5月から11月にかけて、「DXとしてのシミュレーション活用を考えるシリーズ」と題した一連のウェビナーを実施いたしました。下記がそのテーマとなります。




第1回：シミュレーションはそもそもDigital Transformationである（5月25日）



第2回：森を眺める視点でシミュレーションを活用する（6月29日）



第3回：1D-CAEを活用した想定設計で手戻り削減に貢献する（8月3日）



第4回：要求性能に基づく予測と検証でデザイン・レビューを変革する（9月21日）



第5回：Simulation Governanceと座談会企画について（11月2日）








第5回でSimulation Governanceについて紹介したのち、診断と座談会に参加を希望する企業様を募ったところ、診断に11社、座談会に8社の参加要望がありました。これをうけて2022年に診断結果とともに、各社の課題や対策例を共有する座談会をこれまで5回企画いたしました。2022年6月には、計算工学会で本テーマの概要と診断結果を発表しましたので、学会員もしくは講演会参加者であれば下記のタイトルで論文をお読みいただけます。



工藤啓治、設計開発におけるシミュレーション活用を促進するためのガバナンス・レベル診断の試み、計算工学講演会論文集 Vol.27 (2022年6月）



講演番号 D-01-03



こうした2022年11月現在、診断データが増え、15社から21サンプル集まっており、本記事ではこの結果を報告いたします。1社から2件以上のデータを提供いただいている場合がありますが、これは複数事業部や複数領域の部署のデータをそれぞれご提供いただいているためです。したがってサンプル数は会社数より多くなっています。社名は開示されません。



ⒸKeiji KUDO (Dassault Systèmes)







第85号「Simulation Governanceを明確に定義する」の際に説明した9領域と40項目の図を参考のために再掲します。



ⒸKeiji KUDO (Dassault Systèmes)







上の表とそれを図示化したスパイダーチャートをご覧いただきながら、数字の意味を説明していきましょう。表は、9領域における参加社平均と最大値平均です。各領域は、4つから5つの項目で構成されており、そのデータもあるわけですが、本記事では割愛させていただきます。最大値平均というのは、構成する項目の最大値を平均している数字です。以降、ご紹介する中で、9領域と詳細40項目を太字で示しています。診断項目の全体をご覧になりたい方は、前回の第86号「Simulation Governance診断で可視化する」をご参照ください。



「文化」カテゴリーの経営層の領域、平均点が最も高いというのは筆者にとっては意外でした。内訳を見ますと、危機意識と変革リーダーシップが3.3近辺で他の項目を凌いでいます。また、最大値平均が4.75というのは、3項目の最大値が５，1項目のみ４という結果から来ています。後々見るように、他の8領域が相対的に低いので、経営層と現場の状況の間で何らかのギャップが生じている可能性をうかがわせるものです。組織文化の平均2.81と最大値平均4.2も概ね他の項目よりも少し高い位置づけです。



「技術」カテゴリーのモデルと計算の領域の中身を見ると興味深いことがわかります。構成項目の一つであるプログラム利用の平均が40項目の中で2番目に高いのは、プログラムを使いこなすことに関しては力を入れていることがわかります。一方で、「計算精度を保証するための考え方やしくみを会社として確立できていますか？」という設問である、精度保証と向上が、平均も低くかつ最大値が3に留まっているのは、シミュレーションの永遠の課題である精度問題にはまだまだ苦労があることをうかがわせます。



ノウハウ活用には、大きな課題があることがわかります。平均点が低めであるだけではなく、最大値平均が3.5となっており、その内訳は4項目のうち手順の標準化、標準化活動の継続、判断ノウハウの定量化の3つの最大値が３止まりになっています。実のところ、残りのモデル標準化と共有化においても、1社の回答のみ５でしたが、他の回答の最大値は３なので、実質的に最大値が3と言ってもいいのです。ノウハウ活用が総合的に見て共通の弱点となっていることが見て取れます。



&nbsp;



活用カテゴリーの活用場面の領域では、Vプロセスの位置づけの平均が全40項目すべてのなかでもっとも高く、しかも最小値が３であることが特筆されます。設問は、「設計開発プロセスで、CAEが活用されるもっとも早い段階はいつでしょうか？Level1~5に上がるにしたがって早い段階と定義しています。」となっており、Level 2「CAEは出図後の検証やトラブル・シューティングにしか使われていない」や、Level1「CAEはトラブル・シューティングにしか使われていない」を脱しており、最低でもLevel 3「詳細設計を検討する時に活用するのが、最も早い段階」となっています。一方、5項目中の、Vプロセスの認識と活用効果の測定の分布をみると、4と5は例外で、ほとんどが1~3に分布しており、実際的な意味でのCAEの効果の出し方については課題があることがわかります。



活用手法の平均は9領域の中で2番目に低い2.07です。最大値平均は3.25となっていますが、構成する項目の1つで1社だけ４で他すべての最大値が３なので、実質的に活用手法の全項目、自動化プロセス、実験計画法/設計探索、不確定性手法、代理モデル/AIの最大値が3止まりという状況です。筆者の専門領域であり、本ブログのテーマの通奏低音ともなっている、いわゆるPIDO (Process Integration &amp; Design Optimization)分野は、実際のところはまだまだ浸透し切れていないという、厳しい現実があるということです。この結果だけで日本の製造業において云々とまでは断言できませんが、先端的な活用が進んでいるケースもみられることも事実ですので、2極化が進んでいる可能性をうかがわせます。原因としては、PIDOがまだ十分に認知されていない、対応できる技術者が不足している、など考えられます。PIDOは設計品質を上げるためだけではなく、データサイエンスが促進するための基盤技術ですので、PIDOの適用遅れは、データサイエンス対応への遅れに直結する大きな課題と言えるでしょう。



次の管理のしくみは、これも筆者の専門であるところの、SPDM (Simulation Process and Data Management) となりますが、9領域のなかでもっとも低い平均値1.86です。平均2以下のというのは極めて由々しき状況と言えるでしょう。最大値平均は、見かけは４になっていますが、例外的な1~2社を除くと構成する４項目の最大値は２もしくは3止まりです。管理のしくみとしてのSPDM適用・活用レベルが低いことは、昨今のデジタル・トランスフォーメーションに欠かせないプラットフォームへの対応も遅れているということに通じます。この領域への関心と重要性をより喚起する責任を、痛感しております。



「体制」カテゴリーの組織的対応の平均値は2.5で、構成する5項目の内訳を見ますと他4項目と比較して、人材のローテーションの平均がかなり低く2.0、最大値も３となっていることが目を引きます。このことはCAE組織に流動性が不足しており、設計や実験などの経験が不足している傾向を伺わせます。専門性は高ければいいというものではなく、CAEだけで完結するものではありませんので、CAEエンジニアにとってローテーションにより様々な経験をすることは非常に重要なのです。しかし、ローテーションは、CAE部門の意思だけではできませんので、関連する部署と連携した会社の意思として実行していく必要があります。ローテーション以外の4項目、利用・応用支援体制、新領域分野開発体制、教育～人材育成、認定資格や外部講習活用、については、平均値はそこそこではあっても、標準偏差が大きいことから、実現レベルには会社によってばらつきがあることが示されています。



組織活性化の平均値は2.87、最大値平均も５という高いレベルにあります。ただ、4つの項目　社内情報と事例共有、社外発表、外部情報収集と学習、外部組織との連携、いずれにおいても標準偏差が大きめ、即ち会社によって実現レベルにばらつきがあることがわかります。座談会においては組織活性化の領域での事例が比較的多く発表されていますので、こうした活動を通じてベスト・プラクティスを学び参考にしていくことで、改善されることが期待できるでしょう。



ということで、かなり詳しく、診断データの分析結果を説明してきました。いかがでしたでしょうか？たかが数字ではありますが、経験を踏まえて数字を読み解くことで、それなりに分析ができることをおわかりいただけたでしょうか？本診断にご参加いただける企業を随時募集しておりますので、診断をご希望の方は本ブログを読んだ旨、弊社マーケティング部門（こちら）まで「Simulation Governance診断について」と記載のうえ、ご連絡ください。
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      <![CDATA[ 【デザインとシミュレーションを語る】86 : Simulation Governance診断で可視化する ]]>
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      <link>https://blog--3ds--com.apsulis.fr/ja/topics/design-simulation/talk-about-design-and-simulation-86/</link>
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      <pubDate>Wed, 16 Nov 2022 14:43:39 GMT</pubDate>
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      <![CDATA[ 【第10章　Simulation Governance】86 : Simulation Governance診断で可視化する ダッソー・システムズの工藤です。前回はCAEの着実な業務活用に欠かせないSimulation
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      <![CDATA[ 
【第10章　Simulation Governance】86 : Simulation Governance診断で可視化する



ダッソー・システムズの工藤です。前回はCAEの着実な業務活用に欠かせないSimulation Governanceについて、構成要素を4カテゴリー、9領域40項目に細分化することで定義を試みました。細分化して定義することはSimulation Governanceの達成度合いを客観的に把握することにつながりますが、ダッソー・システムズには、達成度合いをより正確に把握できるSimulation Governance診断というメニューがあります。40項目の構成要素に対する質問にご回答いただくことで、自社の状況が可視化され、改善すべき点が具体的にわかり、また診断に参加した企業の平均値と比較することができます。下図がSimulation Governance診断の質問リストと診断結果のサンプルです。







ⒸKeiji Kudo (Dassault Systèmes)



Excelシートでは、40項目のそれぞれに質問と、それに回答する選択肢としてLevel1~5まで記載されています。自社の現状がどのレベルに相当するかをチェックすることで、数値化するしくみになっています。そうしますと、上手の右側のスパイダーチャートのような形で、本診断に参加した全社の平均値データと相対比較し、自社のレベルを判断することができます。もちろん、個々の40項目について詳細比較することもできます。質問内容やLevel1~5のリストはここでは開示できないことをご了解ください。



ここまでご説明すれば、本手法で実施したい意図について、大枠ご理解いただいているとは思います。本診断に参加された企業の皆様にとってのメリットを整理してみましょう。



・メリット１：Simulation Governanceを網羅した診断項目を利用できる 



詳細なLevel1~5の診断項目の策定には、私の38年間におよぶ広範なシミュレーション業務経験も大きく寄与しています。診断に参加された各社は、こうした当社に蓄積された経験や知見を基に自社の現状を顧みることができます。



・メリット２：診断への回答により、自社の現状を具体的に確認できる 



回答をするために、自社の状況を調べ確認することが必要になるでしょう。これまで着目していなかった項目についても、改めて気づかされることでしょう。40項目に及ぶレベル確認をすることで、自社の現状を客観的に把握することができます。



・メリット３：項目ごとの統計情報により、世の中の平均/上位レベルがわかる



参加各社には全参加社のデータを統計処理した取りまとめ情報が共有されます。参加する企業数が増えれば増えるほど、統計信頼性が向上し、世の中的な平均と上位レベルがわかります。項目ごとの頻度分布により、詳細に把握することができます。



・メリット４：全平均・偏差と自社を比較し、相対的な強みと弱みがわかる 



客観的な視点で自社の相対的な強みと弱みが一目瞭然となりますので、例えば、経営層や意思決定会議での判断材料として活用できるでしょう。



・メリット５：相対比較もしくは絶対値により、強化点を客観的に絞り込める 



何らかの改革プロジェクトでシミュレーションが関わる領域について、どの項目を強化すべきかを、即座に判断・活用することができます。あるいは、さらに詳細に調査し、具体的な対策を取りやすくなります。



・メリット６：診断を定期的に実施することで、改善状況を把握できる 



Simulation Governance向上活動を開始してのち、本診断を、半年に一回あるいは年に一回定期的に行うことで、改善状況を具体的に思い出しながら、かつ、定量的に把握できます。







本Simulation Governance診断とその推進活動は、本年2022年から本格的に始動し、現在15社にご参加いただいております。次回投稿で実際のデータを示して詳しく説明する予定です。楽しみにしていてください。また、本診断にご参加いただける企業を随時募集しておりますので、診断をご希望の方は本ブログを読んだ旨、弊社マーケティング部門（こちら）まで「Simulation Governance診断について」と記載のうえ、ご連絡ください。



87 : Simulation Governance診断結果を分析する　に続く
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      <![CDATA[ MODSIMは何を変えるのか。モデリングとシミュレーションの融合 ]]>
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      <link>https://blog--3ds--com.apsulis.fr/ja/topics/design-simulation/modsim-2022-unified-modeling-simulation/</link>
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      <pubDate>Wed, 09 Nov 2022 14:43:39 GMT</pubDate>
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      <![CDATA[ ダッソー・システムズが提唱するMODSIM：モデリングとシミュレーションの統合についてご紹介。MODSIMとはモデリングとシミュレーションを単一環境の共通データモデルでシームレスに統合することを指します。これにより、製品開発に関わる仕事を合理化し、分野を横断した協調環境でイノベーションを加速させることが可能となります。
 ]]>
      </description>
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      <![CDATA[ 
ダッソー・システムズが提唱するMODSIM：モデリングとシミュレーションの統合についてご紹介 



ダッソー・システムズでは、12月7日～16日まで3DEXPERIENCE Modeling and Simulation Conference 2022をオンラインで開催します。



このイベントは、ダッソー・システムズが提唱するMODSIMをテーマにしています。MODSIMとはモデリングとシミュレーションを単一環境の共通データモデルでシームレスに統合することを指します。これにより、製品開発に関わる仕事を合理化し、分野を横断した協調環境でイノベーションを加速させることが可能となります。











このブログでは、新しいアプローチであるMODSIMを次世代の製品設計システムとしてどのように実現するかについて簡単にご紹介させていただきます。（英文はこちら）



背景: 科学的根拠に基づくモデリングとシミュレーションの簡単な歴史



CAD（Computer Aided Design、コンピュータ支援設計）によるモデリングやCAE（Computer Aided Engineering、コンピュータ支援エンジニアリング）によるシミュレーションといったコンセプトは、ルーツをたどると1970年代後半にまでさかのぼります。1990年代には、単純な部品の応力解析や流体予測といった製品設計上の問題に対し、シミュレーションが有用であると考えられるようになりました。科学的根拠に基づくモデリングとシミュレーションが、現実の複雑な物理モデルをロバストかつ一貫して再現できることが広く受け入れられるまでには長い年月がかかりましたが、現在それらは設計プロセスに完全に受け入れられ、あらゆる産業で利用されています。



モデリングとシミュレーションの新しいアプローチ



このようにモデリングやシミュレーションは長い年月をかけて広まりましたが、その一方でそれらに対するアプローチは基本的に変わらないままでした。例えばシミュレーションは、精度を向上することやよりリアルなシミュレーションを実現することに主眼が置かれ続けてきました。しかし現代において、シミュレーションを用いた製品設計開発にて結果の精度を確保することは当然であり、その効率性やロバスト性、モデリングとの統合が重要な差別化要因になりつつあります。次世代の製品設計システムを構築するためには、モデリングとシミュレーションをどのように行うかというアプローチを見直す必要があるのです。



MODSIMによるモデリングとシミュレーションの統合化



3DEXPERIENCEプラットフォームを活用したMODSIMというコンセプトは、非常にシンプルですが、その効果は広範囲にわたります。モデリングとシミュレーションの統合であるMODSIMは、両者の背後にあるCAD/CAEデータモデルを統合し、完全に一体化したものとします。データモデルの統合によりシミュレーションモデルを作成するためにCADデータをエクスポートしたり変換したりする必要がなくなるため、シミュレーションモデル作成に着手する時点で早速大きなメリットを感じられるでしょう。しかしデータモデル統合の最大のメリットは、CAD側が持つ履歴やパラメータ、部品の接続関係といったデータがCAEデータと完全に紐付けられていることです。これによりCADデータが更新された際にCAEデータが追従して自動的に更新されるようになりますし、このことを利用してパラメトリックCADモデルを使った設計空間探索も容易になります。



シミュレーションを考えるとき、私たちは通常、CADモデル作成からシミュレーションによる性能評価までの一連のプロセスに着目しがちですが、もちろん、どのような設計においても、このプロセスだけで設計が完結するわけではありません。シミュレーションを行う理由は、与えられた要求や目標とするKPIに対して、設計中の製品の性能を検証し最適化するためです。つまり、シミュレーションはより広い設計開発プロセスの一部として、その入力と出力を他のプロセスと接続する必要があることを意味します。



ここで、3DEXPEREINCEプラットフォーム上でMODSIMアプローチを実現していることが真価を発揮するのです。プラットフォーム上で実現されたMODSIMでは、MODSIMにより統合されたCAD/CAEデータベースはPLMシステムにも直接接続されていることとなるため、容易にPLMデータとCADデータやCAEデータを同期させることができ、従来の接続されていないシステムよりも大幅に効率化されます。



もちろん、シミュレーションは単独で行われるのではなく、製品の要求や目標KPIを満たしているかを検証するための全体的な性能評価戦略の一部です。3DEXPEREINCEプラットフォームはシミュレーションの実施だけでなく、シミュレーションを性能評価プロセスとして管理する機能も備えています。すなわち、シミュレーションを製品要求やKPIと紐付けたり、性能評価を計画通り実施するためのスケジュールと紐付けたりすることができます。性能評価において起こった問題や変更要求の管理、さらには製品全体の納入計画やマイルストーンの管理まで、すべて3DEXPEREINCEプラットフォームの単一の統合環境上で行うことができます。



MODSIMによるモデリングとシミュレーションの自動化



どの企業においても業務のスリム化や効率化を目指して努力と工夫を積み重ねています。そのため、シミュレーションのワークフローを最大限まで自動化することも重要なことでしょう。典型的なシミュレーションの自動化と言えば、スクリプトやカスタマイズされたGUIを使用して反復作業を効率化することを思い浮かべることでしょう。しかしこれらのソリューションは特定の作業のみに特化したものであることが多く、頻繁なメンテナンスが必要となります。3DEXPERIENCEプラットフォームの自動化機能は、専門知識やメンテナンスがほとんど必要なく、直感的に使える自動化ソリューションを提供することが可能です。



MODSIMによるモデリングとシミュレーションの大衆化



シミュレーションの専任者は、その技術を熟練させるまでにはかなりの専門知識と経験が必要となります。そのような貴重な専任者に同じワークフローのシミュレーションを繰り返し実施させることは、非常に効率の悪い活動であると言えます。これまでに述べた統合化・自動化の過程では、シミュレーションのワークフローは属人的な要因が自然と排除され、標準的なワークフローが確立されることになります。そういった標準化ワークフローを自動実行する仕組みがあれば、ワークフローは設計者のようなシミュレーションを専門としない技術者でも簡単に利用できるようになります。これにより、設計プロセスを大幅にスピードアップさせることが可能になり、設計者はいろいろな設計を事前検証することができます。一方でシミュレーションの専任者は定型的なシミュレーションモデル作成作業から解放され、より専門性の高い作業に集中することができます。



まとめ: 科学的根拠に基づくモデリングとシミュレーションの未来



今後進むと思われるモデリングとシミュレーションのアプローチの見直しにより、未来の製品設計システムでは統合されたモデリングとシミュレーションを中心に構築されていくことには疑いの余地はありません。そのため、各業界をリードする最先端企業が、競争力をより高めるためにダッソー・システムズのMODSIMに注目したことは、何ら不思議なことではありません。F1チーム、自動車OEM、航空宇宙・ハイテク企業はいずれも、モデリングとシミュレーションを統合するアプローチこそが、競合他社より一歩先に進めると判断しています。



3DEXPERIENCE® Modeling and Simulation Conference 2022では、業界のリーダーたちがMODSIMアプローチによって生産時間の短縮や業務効率化を推進することによって、どのように製品開発の迅速化や品質の向上を図っているかを見て頂くよい機会です。このカンファレンスは、ダッソー・システムズからのMODSIMの詳しいご紹介に加え、ヨーロッパとアメリカにて既に発表いただいたお客様の事例に日本語字幕をつけてご紹介いたします。











◆MODSIMについてもっと知りたい方は、MONOist特設ページにアクセスください。



https://monoist.itmedia.co.jp/mn/special/mo220804/index.html



MODSIMの可能性（1）モデリングとシミュレーションのプロセスを



統合すると設計開発はこう変わる



https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2209/06/news002.html



MODSIMの可能性（2）プラットフォームが全てをつなげ、製品開発を



変革へと導く



https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2209/12/news005.html



軽量化技術　要件駆動の「ジェネレーティブデザイン」が軽量化



に革新を起こす



https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2210/11/news003.html
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      <![CDATA[ 【デザインとシミュレーションを語る】85：Simulation Governanceを明確に定義する ]]>
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      <pubDate>Wed, 02 Nov 2022 14:43:40 GMT</pubDate>
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【第10章 Simulation Governance】85 : Simulation Governanceを明確に定義する



ダッソー・システムズの工藤です。Simulation Governanceと何か、前回はまず俯瞰することを試みました。今回は、そのものずばり、Simulation Governanceとは何か、その定義を試みてみましょう。実はこの言葉を提唱し始めたNAFEMSでの情報を見ても、明確な定義は見つけられません。ある意味、受け取る人ごとに解釈が異なっているともいえるのが現状です。が、私はあえて今回、定義することを試みました。客観的に定義することによって、はじめてSimulation Governanceを正しく診断することが可能だからです。これがSimulation Governanceである、という定義に基づき、はじめて自社の状況を診断し、どういう点を改善/改革していかなければないかを具体的に把握できるようになります。下図をご覧ください。前回の流れで説明を継続していきます。



ⒸKeiji Kudo (Dassault Systèmes)



この図は左から右へと読み進めていきます。最も左、つまり最初に見てほしい場所に「Why」すなわち「文化」を配置しました。なぜなら、改革プロジェクトの動機（Why）はすべて、そのプロジェクトを動かしている組織が依って立つ文化に根差して生まれてくるからです。次に文化を経営層と組織文化という二つの領域に分けました。それぞれの領域を構成する要素を考え、さらに分解していきます。経営層ですが、まず危機意識とビジョンなしには、会社はダイナミックに動きません。昨今の改革はすべてデジタルなしに語ることはできませんし、シミュレーション技術はデジタルそのものですから、経営層のデジタル・リテラシーは、必須です。経営層が強い変革リーダーシップを持つことも大前提と言えるでしょう。組織文化の視点では、社員のデジタル成熟度は、経営層に求められるデジタル・リテラシーと同様、ベースとして重要です。どの会社でも、保守文化vs改革文化の相克はあるわけですが、そうした状況の中でも改革文化のベクトルが優位にならなければいけません。改革プロジェクトの経験の有無、成果の良し悪しも影響してきます。昨今話題のVUCA的世界においては、活動スピード（いかに速く変化し適応できるか）が死命を制すると言ってもいいほどです。実際にプロジェクトを推進する際には、旗振りと実行の最前線に優秀なチャンピオンの存在が欠かせず、そうした人材を育成できているかも、大きな要素です。



Whatであるところの技術面については、モデルと計算、ノウハウ活用という2つの領域で説明します。プログラム利用レベルを上げることは、シミュレーションを使いこなすための技術の原点です。解析領域ごとにモデル化技術があり、その成熟度しだいで計算の品質が決まります。精度保証と向上技術は、モデル化技術の根幹であり、シミュレーションが世の中に登場して以来の永遠の課題であり続けるでしょう。関連して、実験が絶対正ではなく、実験条件がばらついている可能性も考慮して実験との関係を明確にすることは、正しくシミュレーションを活用するための客観的なふるまいと言えます。必要なスループットを確保するために、計算時間と計算リソースの問題は常に課題であり続けます。ノウハウ活用の領域で見ますと、解析テーマごとのモデル標準化と共有化を進めることは、属人化ノウハウを排除していくための必須事項となります。さらに、シミュレーションを実行するさまざまな手順標準化へと進展させることで、ルーチンワークをさらに効率化することが可能となります。そうした標準化活動の継続こそが難しい点でもあり、組織として標準化活動が定着するか否かは、継続にかかっています。高度な属人的と思われがちな判断ノウハウの定量化を進めれば、判断に踏み込んだレベルでの自動化プロセスを確立することができるでしょう。



Howを構成する一つである活用のカテゴリーは、活用場面、活用手法、管理のしくみという3つの領域で構成されます。まず、活用場面では、主なCAEテーマが適用されている、Vプロセスでの位置づけがどのあたりかを確認します。CAE利用者が、その活用効果を理解しながらVプロセスの認識を持っているかどうかは、現場的には非常に重要です。なんらかの方法で、活用効果の測定がなされていなければ、効果を議論することは難しくなります。測定の結果として、活用効果の定量的成果がどの程度でているのか、客観的に議論し、改善につなげることができます。CAEが有効に活用されるかどうかの見極めテーマとして、設計者展開のしかたが、よく挙げられます。この領域について本ブログでは、多様な側面から解説してきました。「第6章 想定設計を実現する」のNo. 43～No.48や、「第8章 複雑性設計に対応する」No.60～No.70が相当します。



活用手法については、筆者の専門領域であるPIDO (Process Integration &amp; Design Optimization)の技術が相当します。ノウハウ活用で説明したところの、モデルと手順の標準化が進めば、自動化プロセスを構築する段階に進むことができます。次の自然な流れとして、条件や形状をパラメータとして変更させることで、実験計画法/設計探索を行うことができます。バラツキ影響を評価するためのロバスト設計や信頼設計手法をまとめた不確定性手法は、実験を正しく評価する上でも、現実的な設計をする上でも標準技術ではあるのですが、日本では十分に浸透していないきらいがあります。実験計画法～設計探索で得られた多数の計算結果から回帰モデルを作ることは、従来近似手法と呼ばれていましたが、昨今は精度が向上したこととその応用性が高まったことから代理モデルと呼ばれていますし、実際のところ機械学習（AI）そのものでもあります。この領域について本ブログでは、第2章No. 10～第5章の終わりNo.37までかなりの回数を費やして、解説してきました。



管理のしくみとは、これも筆者の専門領域であるところのSPDM (Simulation Process &amp; Data Management)に関わる使い方です。解析と実験のデータ管理は、地味ではありますが、シミュレーションを有効活用するための基本のキであると言えます。解析データ管理だけの場合もありますが、実験データと紐づけることによって、シミュレーションの精度検証や予測確認という活用シナリオに広がります。ワークフロー・テンプレートは、自動化されたプロセスを誰でもが再利用できるようにする基本的なしかけとなります。設計プロセスの出発点である要求管理とシミュレーション連携が実現できれば、（要求からの）目標～（シミュレーションによる）予測～（実験による）検証という設計活用の流れを確立することができ、設計プロセス改革に大きな効果を発揮します。その発展形が、要求管理から様々なCAE技術を駆使して製品モデル（CAD）のライフサイクルを管理し、多様な設計情報をつなげたプラットフォーム活用となります。この領域についての本ブログでの解説は「第7章 計算品質標準化から知識化へ」No. 49～No.59に相当します。



Howを構成するもう一つのカテゴリーとなる体制は、技術を持続的に活用するための組織的な支援の骨組みと言えます。まず、組織的対応の領域として、シミュレーション技術への利用・応用支援体制が充実している必要があることは言うまでもありません。新領域分野開発体制も、昨今の恐ろしいほどの世界の変わりようや技術発展速度を前にすれば、手遅れにならないように対応しておく必要があります。ノウハウを有する熟練者が退職していくだけではなく、ただでさえ足りないと言われているデジタル人材、特にシミュレーション技術についての教育人材育成は、継続的である必要があります。認定資格や外部講習活用は、社内教育を補いながらエンジニアのモチベーションを上げるためにも重要な方策と言えるでしょう。シミュレーション技術の活用について深く体験するには、設計や実験部門との交流や現場経験が不可欠で、ローテーションは長い目で見て、重要な人材育成の手段であり、かつ現場への活用を定着させる手段でもあります。



組織活性化という側面では、社内情報と事例共有という基本的なしくみがしっかりと行われていることがベースになります。社外発表は自社の技術力アピールになることに加え、他組織との交流を促進し、モチベーション向上と活性化をもたらします。ともすれば、外部情報収集と学習は、普段の業務活動のなかで低い優先度しか与えられないため、ほとんど行われていないことも実態として多いようです。しかし、最新情報を怠らずに把握・学習しておかないことには、自社の方向性を見極められないだけではなく、置いてきぼりになっていることにも気づかないリスクを生じます。新しいコトを実施するには自社技術だけでは不可能であることが多いので、外部組織との連携も積極的に実施することが肝要です。



さて、私が今回定義したSimulation Governanceを構成する4カテゴリ、９領域、40項目について駆け足で一通り説明してきましたが、どのような受け止め方をされたでしょうか？どれ一つとしてないがしろにはできないことが、お判りいただけたでしょうか。これらの40項目について、自社、自事業部、自部門がどのような状況・レベルにあるのか、客観的に見通してみたいとは思われませんでしょうか？次回はこの項目を利用した診断の方法について説明いたします。



86 : Simulation Governance診断で可視化する  に続く
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      <![CDATA[ 【デザインとシミュレーションを語る】 84 : Simulation Governanceを俯瞰する ]]>
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      <pubDate>Mon, 24 Oct 2022 13:43:42 GMT</pubDate>
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【第10章　Simulation Governance】84 : Simulation Governanceを俯瞰する



ダッソー・システムズの工藤です。また、しばらく記事が滞っておりました。書きたいことは溜まっているのですが、関連性や順番を整理しておかないことには、読む側に余計な負担がかかってしまいます。本年は、この章のテーマであるSimulation Governance活動をまさに実施している最中ですので、そちらに集中していたという弁解でお許しいただくことにしましょう。



本ブログ79号「Simulation Governanceとは？なぜ必要？」で、Technology, People, Processというフレームワークの観点でシミュレーション“業界”の状況を述べました。今回は、これらにCultureを加えた4カテゴリーで、Simulation Governanceの全体像を俯瞰し、下図に表現しました。



この図でまず見ていただきたいのは、一番左端の危機と右端の変革です。最近のコロナ禍やウクライナ戦争の影響によるビジネスインパクトは言うまでもなく、人口減、食糧危機、地政学的な激変など、危機的状況には枚挙に暇がありません。一方でこの10年急速に経営指標として浮上してきた脱炭素化、SDGsやESGへの対応も急務です。もちろん、どの産業も多かれ少なかれ影響を受け、そのような環境のなかで競争に勝たねばならない、いや生存しなければならないというのが今日の状況です。そうした状況に対応すべく、製造業で変革的対応がしっかりと出来ているのかという大きな疑問をぶつけたときに、対応策の一つとしてシミュレーションの果たす役割はそれ相応に大きいはずです。たとえばシミュレーションの導入により開発効率を上げて浮いたリソースを新製品開発にむける、取り扱い製品の種類を柔軟に増やす、新しい事業の実現可能性を検証する、といった役割が想定できます。



皆さんの会社で、何か新しいコトやプロジェクトを明日から実施する、となった段に、果たして今持っている技術だけですぐに対応できるのかどうかをじっくりと考えて欲しいのです。皆さんの会社のCAE技術を見渡してみてください。精度の高い構造解析技術を持っています、大規模な流体解析ができるし、機構解析の技術も持っていて、1D-CAEにも着手しています、というだけで、果たして会社のビジネスを改革できるような活動に対応できるでしょうか？



私の答えを述べましょう。技術を持っているのは必須で重要なことは確かですが、技術だけでは十分ではないということです。ゴールデンサークル理論という有名なマーケティングの考え方である、Why~How~Whatという視点でみると、技術はWhatという道具に位置します。しかし、それを“活用”する方策を十分に持ち、推進・支援する“体制”というHowを持たないコトには、Whatである技術を活かせないのです。そして、そうした活動を強く動機づけるのが、Whyとしての“文化”なのです。下図では、黄色で表現しています。物事が大きく進むときというのは、かならずWhy~How~Whatの位置づけが明確で、それらを構成するコトが存在し、かつバランスが取れています。悪い例で言うと、しばしば国家プロジェクトがうまくいかないのは、箱（What）だけ作って、Howがなく、Whyに説得力がないからです。



ⓒKeiji Kudo（Dassault Systèmes）



しかし、皆さんの内なる声として、“そうは言っても、文化を変えるとか、体制を整備するとか、活用方法を確立するとか、そう簡単にはできない”という言葉が聞こえてきそうです。たしかに、おっしゃる通りです。では、良く考えてみてください、皆さんが今持っているシミュレーションの技術こそ、そうそう簡単に育成できるものではなかったはずです。5年~10年かかって、自分で身につけ、組織に定着させてきたものではないでしょうか？相当の苦労があったはずです。そうであれば、活用も体制も文化にも、意識しさえすれば、それ相応に対処することは、可能であるはずです。皆さん個人だけでは難しくても、上司に働きかける、組織のしかるべき部署に相談する、何かの機会に提案する、有志で議論するなど、着手できることはたくさんあるはずなのです。一筋縄ではいかないことこそ、何かしらの一歩が、すべての一歩が重要なのです。最初の一歩なしには、1ｍでさえも、前に進めません。最初の一歩は簡単ではないこともわかっているが故に、その一歩を踏み出していただきたいために、このブログを書いています。次回以降、Simulation Governanceの詳細な項目を詳しく説明していきます。皆さんの状況のなかで、どの方面に一歩進めばいいのかの道しるべとなることが目的です。



85：Simulation Governanceを明確に定義する  に続く
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